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受験期におすすめ!

スマホ・ゲーム・SNS制限のコツとは

受験期におすすめ!スマホ・ゲーム・SNS制限のコツとは

受験期が近づいてきました。多くの受験生に共通する悩みが、「スマホやゲーム、SNSをやめられない」というものです。
ここでは、スマホやゲーム、SNSの具体的な制限方法とコツについてご紹介します。

ゲームやSNSはやめられないようにできている

「やめたほうがいい」と思ってもやめられない経験がある方は多いでしょう。それは、スマホやゲーム、SNSなどが、使いたくなるようにできているためです。

TikTokやInstagramなどは、使えば使うほど、我々が興味を持ちそうなコンテンツを表示するようになります。一つ一つはすぐに見終わり、次々に気になるコンテンツを表示するため、気づくと長い時間が経ってしまいがちです。

プッシュ通知で赤い通知バッジで新着メッセージがあることに気づくと、ついアプリを開いてしまいます。ログインボーナスで毎日ログインすることが習慣となります。ランキングが上がったり、「いいね」やフォロワーが増えたりすると嬉しくなり、もっと利用したくなります。フレンドが増えると、人間関係からやめられなくなります。

サービスはあの手この手で長時間繰り返し使わせようとしてくるため、意志の力だけで抗うのは難しいのです。ゲームなどがやめられない「ゲーム障害」は、専門の病院もある立派な病気であり、患者数は増え続けています。

「利用時間を短くしたい」と自覚することが大切

制限するために一番大切なコツは、子ども自身が「使いすぎている」「もっと短くすべき」と自覚することです。制限する方法はたくさんありますが、本人に短くしたい、制限したいという気持ちがなければ、制限をかいくぐる方法はいくらでもあるからです。保護者が一方的に制限しても、当人も制限したいと思わなければ、こっそり使われてしまう可能性は高いのです。

まず、スクリーンタイムやデジタルウェルビーイングなどで、現状の利用時間を把握しましょう。ゲームやSNSを一日何時間使っているのか、勉強の時間は何時間なのか、受験まで残り何日なのかなどを改めて整理してみてください。

ゲームやSNSを長時間利用しすぎると、国語や数学の正答率が下がるという調査結果もあります。

注)国立教育政策研究所 平成26年度全国学力・学習状況調査の結果から引用
https://www.nier.go.jp/14chousakekkahoukoku/summaryb.pdf

SNSやゲームを今まで通り使い続けても合格できるのか、勉強時間は足りているのか、今はSNSやゲームをやるべきときなのかを考えましょう。

長く使いすぎていたこと、もっと利用時間を短くすべきことが自覚できたら、親子で協力して制限していけるはずです。親子で話し合って、スマホ・ゲーム・SNSに関するルールを決めるといいでしょう。

制限機能活用や物理的に預ける方法も

制限方法でまずおすすめなのが、スクリーンタイムやデジタルウェルビーイング、あんしんフィルターなどを活用して、利用時間を制限する方法です。Switchにも「ニンテンドーみまもりSwitch」があります。一日の利用時間の長さや終わりの時間などを設定すると、やめやすくなります。

パスワードは、よほど意思が強くない限り、自分以外の人に管理してもらうといいでしょう。保護者、または友達、塾の先生などに設定してもらうと、簡単には解除できないので安心です。緊急連絡で必要な電話などは、制限対象からはずしておくといいのではないでしょうか。

ついついYouTubeやSNSを見てしまう人は、スマホがいじれない環境で勉強するようにするといいでしょう。たとえば塾などの自習室や図書室などで勉強すると、SNSなどが見づらい上、周囲も集中して勉強をしているため、集中力が高まる効果があります。

学校から貸与されているタブレット等は、保護者などによる制限ができません。そのような端末での利用も制限できるのが、保護者に物理的に預かってもらうという方法です。学校の宿題などの利用が終わったら、スマホやタブレットなど誘惑の多い端末はすべて預かってもらうのです。スマホなどが目に入ると気が散りやすく集中力が欠けてしまうという調査結果もあります。単純ですが、一番効果的な方法の一つでしょう。

以前ご紹介したように、スマホで勉強している手元を撮影してSNSに投稿する「タイムラプス勉強法」を実行するのもいいでしょう。その他、「スマホをやめれば魚が育つ」など、自分が設定した時間スマホを触らないことで魚を育てられる育成ゲームアプリなども活用できるかもしれません。

受験本番まであと少しです。スマホやゲーム、SNSの使いすぎで悔いが残らないよう、この時期をうまく乗り切ってくださいね。

高橋暁子
成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

SNS、10代のネット利用、情報モラルリテラシーが専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しい。NHK「あさイチ」「クローズアップ現代+」などテレビ出演多数。SNS関連著作は20冊以上。全国の小中高校大学で講演多数。教育出版中学校国語の教科書にコラム掲載。「青少年を取り巻く有害環境対策の推進」技術審査委員会技術審査専門員。元小学校教員で中学生の母でもある。
 
https://www.akiakatsuki.com/